萩の花が咲き始めました。
ワクチン接種から二週間、明日はきゅるさんの通院の日です。
きゅるる・マリン・にゃるじ。3つの名前を持つ猫※。
6月から病院にお世話になりっぱなしです。
そして、病院にお世話になるたびに名前がさらに増えそうになりました。
ここからは少々気色悪い話題も含まれますので、ご注意下さい。
6月17日(日)村人総出でゴミ拾い大会
参加者が集合しているところに、のこのこと現われたきゅるさん。
おじさんたちにちやほやされて、ご機嫌でした。
「あれは、ええ猫や」
と、農の達人アキヲさんも褒めてくれました。
「ん?」
が、その細められた目が、急に作物の状態を見極める厳しいまなざしに。
たくましい両手できゅるさんのほっぺを挟んでしばし。
そのころきゅるさんは、顔の左側をよく足でカイカイしていました。
「…病院に連れて行った方がええな」
達人の言葉には重みがあります。明日朝いちで行くことにしました。
6月18日(月)行きつけの動物病院へ
診断結果:結膜炎
ほっとひと安心。目薬をもらいました。猫も結膜炎になるんですね。
妹「成分は人間のと同じか~」
6月23日(土)ふたたび病院へ
姪っ子と甥っ子が、しきりにきゅるさんの様子がおかしいと訴えます。
私はのんきに女子会中。妹が病院に連れて行ってくれました。
診断結果:癌
「あれ?結膜炎、まだ治らないの?」
そう言って出迎えてくれた獣医さん。
前回の診断では特に異状はなかったのに、もう末期。
小さな動物は進行が早い。
さまざまな治療法があることも教えてくれましたが、完治は無理とのこと。
アキヲさんはあの時、何か察知していたのでしょうか。
7月19日(木)手術をしました
口の中、左側にできた腫瘍が膨らんで化膿してきました。
気になるらしく、カイカイするのでずっと出血しています。
藁にもすがる思いでまた病院へ。
瞑目することしばし。獣医さんは切除手術を提案してくれました。
「確実に再発はします」
それでもお願いしました。見ていられなかったので。
次の日無事退院したきゅるさん。
「麻酔から覚めたら、ばくばく食べました」
獣医さんも驚きの食欲を披露していました。
7月21日(日)土星降臨
エリザベスカラーを付けて帰宅したきゅるさん。
元気です。
高い本棚の上にも登ります。
その姿は満月、というよりも輪っかをつけた土星。
きゅるる・サタン=マリン・にゃるじ、ここに誕生。
ビックリマンシールに似たような名前があったような気がします。
7月29日(日)変な物体が…
きゅるさんのお尻から、肌色のヒモ状のものがぶら下がっているのを発見。
妹が小娘のような悲鳴を上げました。
「いやああ! 取って、取ってええええ!!」
あんた、医療従事者やないんかい。
私がティッシュで取りました。
カニカマの筋を引っ張ったような弾力があり、ぷちっと切れました。
どこかで聞いたぞ。恋人のお尻から丁寧にナニかを引き出し駆除した王様の話。
8月2日(木)抜糸
大事をとって1泊入院。次の日迎えに行くと、獣医さんは開口一番
「えらいことでしたよ~」
なな、なんですか? その割には顔が半笑いですけど?
「マンソン裂頭条虫がいました」
あれかーーー!!!
朝の回診の時に発見されたそうです。カエルやヘビを食べる外猫にはわりとあることらしい。
「見ますか? もう溶けてますけど」
溶けるのか…。
「動画撮りました。見ますか?」
…いえ、もう見ましたから。
「こちらに写真が載っていてですね~」
いそいそと図鑑を取り出す獣医さん。
だから、なぜそんなに見せたがる。こっちはあの、
プチっという触感が手に残っとるんじゃあ~!!!
「ほら、これですよ」
別方向から声をかけられ、ついそちらを振り返ると新聞紙を広げたナースさんが。
「これです。溶けてしまいましたけど」
新聞紙には水に濡らした筆をしゅ~っと走らせたような跡。
うん。これは確かに生き物の痕跡だね。
原因はきっとあれだね。
ちゃんと綺麗な水を用意しているのに、あんな溜まり水を飲むから…。
なんだか、むかっ腹が立ってきました。
獣医さんナースさん、他の患畜さんと飼い主さんの前ですが、叫ばずにはいられませんでした。
私 「今日からあんたの名前はマンソンやー!!」
^°△°^「にゃ?(なんですと)?」
抗議は受け付けません。さっさと帰ります。
^><^「にゃっ、にゃーっ!!(嫌やあああー)!!」
後ろでくすくす笑う気配がしますが、構いません。
必死に異議申し立てを行なうきゅるさんをかついで、さっさと帰ります。
きゅるる・サタン=マリン・にゃるじ・マンソン
明日の診察で、これ以上名前が増えないことを祈ります。