吉日が3つ重なる珍しい日だったそうです。
『大安』 これは一般的によく知られています。何事をするにも良い日です。
『一粒万倍日』 新しいことを始めるのに最適な日。大きな成果が期待できるそう。
『天赦日』 天が万物の罪を許す日。1年に5日しかないという、特別な吉日。
それで、昨日私が何をしたかというと
1.緑の募金に500円の寄付をした。
2.きゅるさんを病院連れて行った。
3.少しだけ造園のプロのお手伝いをした。
4.きゅるさんが飼っている猫に名前をつけた。
この中だと「4」が新しいことに相当するかな。だから何だという話ですが。
さて、きゅるさんですが、特に変化はなく相変わらず癌です。
口の左端に腫瘍が出来て、出血してはかさぶたになり、カイカイしては出血し…。
それの繰り返しです。夏場はがっつり化膿しました。
涼しくなりましたので、これから少しは楽になるでしょうか。
膝の上で寝かせておいて、何気なく抱き上げ、カバンに詰め込みます。
寝ぼけていたせいか、抵抗なくすんなり入ってくれました。
それなりに鳴きますが、暴れることはありません。
ちょっと顔がコワイですが、『ロンドンデリーのうた』などお気に入りの曲が流れると静かになります。
病院につくと、ちょうど手術が終わったところでした。
喧嘩でケガをしたというワンちゃんと入れ替わりに診察台へ。
さっき膝に乗せていたとき、途中からずっしり骨にきたので体重が気になります。
獣医さん「あ、体重計見たいの?」
見たいです。ついでに写真撮らせて下さい。
/ はああ? 5.1キロですと? \
ボーリングの11ポンド球より重いじゃないか。私が使うのは9だぞ。
ぼーぜんとデジタル表示を見つめる私を尻目に、女医さんの方へ逃げるきゅるさん。
スタッフさんたちは「かわいい、かわいい」を連発しながらすかさず固定。
獣医さんがうなじ辺りと腰の辺りの肉をつまんで、プスップスッと注射。
あまりの素早さに写真がぶれました。ご容赦ください。
あのやり方なら痛くないんだろうなあ。
きゅるさんも大人しいもんです。ふつうに座っているだけです。
そして「かわいいー。お利口だねー」と褒められてご機嫌でした。
お会計の前に、さっきの注射と喉にできたグリグリについて女医さんに尋ねました。
ステロイド。けっこうきつい薬剤だというイメージがあります。
前回から2週間空けて投与、ということはそれだけ効果が持続するんですよね。
「猫はもともとステロイドに耐性があるんです。
人間だと、これくらい強いお薬を使うと副作用が怖いですけれど、
猫は副作用がほとんど出ないんです」
だいたいこんな感じの説明でした。
「このお薬に関しては人間やワンちゃんに比べて、猫ちゃんはお得な感じがしますね」
そうですね。よかったです。
「でもね」
はい?
「よく食べるようになりますよ」
…まだこれ以上食べるのか。
「いい季節になりますし、毛もふさふさしてきます」
……お腹の毛も生えてくるといいデスね。
喉にぽこっとできている大豆くらいのできものは、リンパだそうです。
炎症と闘っているんだね。私も顔に大きなニキビができたときリンパが腫れたよ。
『一粒万倍日』だからね。きっとお薬の効き目も1万倍だ。
万馬券よりすごいんだぞ。(100円→10000円だから100倍)
お支払い(5940円)を済ませて病院から戻ると、
きゅるさんは珍しくご飯を少しお残しして、ぐっすり昼寝をしました。
これも副作用かな?
起こさないように気をつけて、畑の様子を見に行くことにします。
プロの方が一輪車で刈り草を運んでいます。
畑↔パッカー車 100往復どころでは済みませんでした。
それでも時間内にきちんと作業を終えるところは、さすがプロです。
お見送りをして戻ると、きゅるさんはダイニングの椅子の上に座っていました。
「あれ? 起きたの?」
ドタタタタタ…ズテッ! タタタ…
ものすごい勢いで、オレンジ色の塊が私の足下を駆け抜けていきました。
何食わぬ顔で、ふいと横を向くきゅるさん。
お残しの皿が、空っぽになっています。
きゅるさん、あんた…
自分の食べ残しを他猫にふるまったなあ~?
『天赦日』です。怒っても仕方がありません。
毎日家に入り込む猫に呼び名がないと不便なので、とりあえず
ダイ(だいだい色だから)
と名づけました。『大安』※だしね。
※『タイアン・ダイアン』二つの読み方があるそうです。