「懐いてきたら、そのうち恋人を連れてくるよ」
「子どもが生まれたら、見せに来るかも」
子どもを見せに来る、どころではなかった。
ダイちゃんのガールフレンドたちは、
子どもを連れて引っ越してきた。
◇6月7日 ダイちゃん去勢手術。
◇6月14日 ブチさん、子どもたちの引っ越し完了。
◇6月15日 チビたん、子どもたちの引っ越し完了。
今までどこにいたのか知らないが、
子ネコたちは、自力で歩いてこの離れ屋にやってきた。
オス猫が、他のオスの子を受け入れるなんてことがあるのだろうか。
聞いたことがない。
それでは、ダイちゃんの子なのだろうか。
ダイちゃんには、子ネコの父親が誰なのか、分かっているのだろうか。
猫玄関から顔を出して、外の様子をうかがうブチさん。
ご近所の方が、庭で遊ぶ子猫たちを目撃している。
全部で何匹いるのか、さっぱりわからない。
親猫たちは全員が離れ屋を留守にすることがない。
必ず誰かが残って、子ネコを見守っている。
私が離れ家に行くと、
大抵、ブチさんが日当たりの良い場所で寝そべっている。
子猫の隠れ場所は、床下だ。
上がり框の下には
風を通すための狭い隙間がある。
親猫たちにも通ることができない。
そこから広い床下に潜ってゆく。
これ以上ない、安全なスペースだ。
☆☆☆
離れ屋の中が
猫まみれになった。
子猫はかわいい。
よく食べて、
よく遊んで、
しっかりお母さんに甘えている。
お母さんはふたりもいて、
お父さんもいる。
人間の入る余地はない。
ごはんだけ提供する。
子猫たちはよくしつけられている。
さすがノラ母。
しかし、このままでは子猫たちもノラ猫になる。
里親を探した方がいいのだろうな。
でも、どうやって?
触ることもできないのに。
何匹いるかも把握できていないのに。
黒猫が2匹いることが判明。
片方は目が青かった。
さあて、これはどっちかな?
【back number】
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今さらですが、サブタイトルをつけてみました。