人間には行くことも見ることもできない世界があって、そこに猫たちは自由に出入りしているようなのです。この世に生きる猫たち、生きていた猫たちがのびのび暮らすその世界は、『ねこ森町』と呼ばれています。
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二月の声が聞こえてきます。
カレンダーをぺろりとめくると、最初の日曜日に
『節分・豆まき』
という文字がどかーん。
ねこ森町では柊と煮干しが飾られる時期になりました。
猫たちはどんちゃか騒ぎが大好き。
お祭りのチャンスは見逃しません。

さて、今年の節分祭。
ねこ神社のご祭神バステトさまは、勇壮な催しをご所望のよう。
猫たちを境内に集めておっしゃいました。
「東西豆合戦を開催します」
ざわざわざわ。
雪合戦なら知っていますが、豆合戦は初耳です。
しかしなんだか楽しそうな響きですよ。
まめかっせん。
美味しそうな気配もするではありませんか。
でりかっせん。
ざわめく猫たちに、バステトさまが説明します。
「みなさんは東西ふたつの陣営に分かれてもらいます」
これは人間界での生活圏が基準になるるようです。
「そうして合図と共に相手の陣営に攻め込みます」
攻め込むと同時に味方の陣を守らねばなりません。
飛び道具には定番の炒り豆。
引っかき、噛みつきは禁止。
柔らかにくきうパンチは可。
駆け引き有りの肉弾戦となりそうですね。
どすこいどすこい。
小さな猫が元気よく手をあげました。
「勝敗はどうやって決めるのですか」
「よい質問です」
バステトさまが社殿の方を振り返りますと、中からしずしず。
お団子山盛りの大きなお皿が運ばれてきました。
猫たちが鼻をヒクヒクさせます。
崩れないようクリームでしっかりと隙間を埋めたお団子タワー。
高さ2メートルはあろうかという、ちょー巨大なタワーです。
「いい匂い」
「たまりませんなあ」
そこから得も言われぬ美味しそうなニオイが漂ってきます。
「これを東西の陣に据えます」
ルールは至ってシンプル。
敵軍にタワーを食べ尽くされたら負けとなるのです。
しかしこれは、どうしようもなく美味しそう。
置いておくと味方がつまみ食いしてしまいそうです。
味方からもタワーを守らないといけません。
「絶対につまみ食いをしない者を大将に任命します」
大将がタワーの前で見張り番。つまみ食いを防ぎます。
……大将ってそんな役割だっけ。
バステトさまの信頼厚き大将は
☆じゃじゃーん

*西軍:小次郎くん
*東軍:小福ちゃん
オリジナル軍配を手に、ふたりが采配を振るいます。
がんばれがんばれ。
2025年2月2日の日没(ねこ森時間)。
合戦の火蓋が切って落とされます。
両軍ともトラップを仕掛けたりしているようですね。
豆の中にカリカリを仕込んでみたり。
自軍の陣地には段ボール箱とほかほかカーペット。
味方を沈没させるつもりでしょうか。
はてさて、どうなる豆合戦。
うちの猫どもは西軍に参加するみたいです。
人間には見られないのが残念。
お土産話を楽しみに待つとしましょうか。
^・ω・^ 偵察はお任せ。

木の上にクロ。
^・ω・^ 葉隠れの術。

物陰に潜むサバ。
^・ω・^ バッチこい。

タワー横で待機する気満々のキジ。
^ーωー^ わくわく。

ペソはまあ、なんか頑張れ。
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☆西軍大将、小次郎くんとにゃごの手
☆東軍大将、小福ちゃんとまさかり

