茫茫我草田(畑はどこまでも草ぼうぼう)
不知何棲処(何が棲んどるか、さっぱり分からん)
漢詩風に表現してみました。
もう、畑じゃないです。草の海です。
長靴を履いて踏み込もうとする私に、お向かいのワカさんが注意してくれました。
「気、つけてな。マムシがおるかもしれんから」
ウチの畑は田んぼと隣り合っています。
田んぼにはマムシのごはんになる生き物がたくさんいます。
その生き物を追っているうちに畑に上がってくる、と。
マムシ…。秋…。噛まれる…。
このキーワードで脳裏によみがえったお話を語りましょう。
小学生のころに友だちから聞いた話です。
「マムシはね、秋になると集会を開くんだって」
【想像図】
秘密の集会らしいです。
「マムシの集会を見たら、こっそり逃げないと…」
「見られたことに気づいたら、どこまでも追いかけてくるって」
「集団で追いかけてきて、いっせいに噛みついてくるって」
ヒイイイー )0△0( これは絶対に助かりません。
「だから、この時期は絶対草むらにはいったらアカンってさ」
その話を聞いて以来、犬の散歩で野道を歩くのも怖くなりました。
『猫の集会』はよく聞くけれど、
『マムシの集会』。
本当に存在するのでしょうか。
それともただの伝説なのでしょうか。
確かめるすべはありません。
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