むか~し昔。神話時代のころ。
中国に高辛氏(こうしんし)という帝王がいらした。そのお方にはお子さまがいらしたが、若くしてお亡くなりになった。
七月七日のことだそうな。
御子の霊魂は一つ足の鬼となって疫病を流行らせ、人々がばったばったと倒れていった。疫病というのは、人から人へと感染する流行病のことじゃ。
かかったものは高い熱に苦しんだ。恐ろしい病気じゃったという。
困り果てた人々は、ふと思い出した。
「あの方は生前、麦でこしらえた餅がお好きであった」
「しょっちゅう召し上がっておったのう」
「あれをお供えすれば、お鎮まりになるのではなかろうか」
……とな。
そこで御霊の御前に「索餅(さくへい・さくべい)」という麦餅をお供えしてお祭りし、お心を慰めたとか。
効果があったんじゃろうな。
この国でも故事に倣って索餅を神前に供えるようになった。
七月七日には、人も神とともにこれを食べる。
そうしてこの一年間、疫病から免れるよう祈ることになっておるのじゃ。
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ねこ森町の七夕祭り。
今宵は前夜祭です。
ごちそうもたっぷり振る舞われます。
^ーωー^ たのしみ~。
キジはこの間げろんちょしたらしいですね。
食べ過ぎではないかと家主さんからご指摘がありました。
確かに腹毛もふもふ、腹肉ぷよぷよです。
お祭りに浮かれて暴飲暴食はしないでくださいよ。
^・_・^ ごちそう係なんだけど。
なんということでしょう。
さくらねこのブチさんが、ごちそう係とな。
猫手不足ですか。
^・_・^ さくべー、って何?
学者さんが研究してます(ー_ー
主に二つの説があります。
1.ねじり揚げ菓子。
2.麺類(素麺)。
「索餅」にはお菓子のイメージがあったんですけどね。
長崎名物の麻花兒(マファール)みたいなやつ。
※注意:商品リンクです。
「チュロスの方が近い」と言う方もいらっしゃるとか。
国際的ですなあ。
ねじねじ、サクサク。
索餅は『正倉院文書』に夏の保存食として記載されているらしいです。
「索餅」と書いて「むぎなわ」と読みます。
「索」は太い縄のこと。
「餅」は小麦粉を練ったもの。
「麺」は「むぎこ」。昔は「麦の粉」のことだったらしいですよ。
小麦粉ねりねり、保存食。
お菓子よりは乾麺の方が長持ちしそうな気がします。
素麺も製造段階でねじねじします。
今ほど細いものは作れなかったでしょうけれど、
素麺の原型という説もありですねえ。
なにより、素麺は見た目が七夕っぽいです。
白い糸のようで、織姫さまにぴったり。
^・ω・^ ねじねじと糸っぽいものにする。
はい。それでいいんじゃないかな。
両方食べればいいと思う。
そうして、無病息災を祈ればいいと思いますよ。
コロナという流行病も世にはびこっていますし。
^・_・^ 猫には関係ないけど。
人間のために祈って(ー_ー;
ブチさんたちは狩りができますけどね。
人間が倒れたら、ごはんに困る猫たちもいるのです。
^・ω・^ 猫は基本肉食なので。
◇ ねじねじ歯磨きおやつ
◇ カニかま素麺
なるほど。
カニかまは、ほぐせば素麺っぽいですし。
イタリアでも『SURIMI(すりみ)』という名で大人気。
いいんじゃないでしょうか。
おしゃれです。
^・ω・^ お腹すかせていこう。
くれぐれも他猫の分まで取らないように。
ねこ神社の羽巣手戸さまとゲストの織姫さまによろしく。
今宵は、ねこ森町の七夕前夜祭です。
^・ω・^ がんばってくるの。
行ってらっしゃい。
よいお祭りになりますように。
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高辛氏の伝説につきましては
『拾芥抄』:室町時代の百科事典的な書物。
『鹿島宮年中行事』:こちらも室町時代の作。
などを参考にしてざっくりまとめました。