やれることだけやってみる

マイナスからの畑作り。草と戦い、疲れたら猫といっしょに昼寝をします。

草原ポタジェ化計画 ~しし神さま、畑に降り立つ~

椿の花開き、ふきのとうも食べ頃が終わりに近づいています。

f:id:kaedeya:20190212123427j:plain
f:id:kaedeya:20190212123444j:plain

住人のいない実家にも、春は忘れずに来てくれます。

そんなある日。

まだ作物の植え付けもされていない、すっぴんの畑に異変が起こりました。

 

    \ 何ものかが畑を横切った形跡が /

f:id:kaedeya:20190212123842j:plain

ノラ猫でないことは確かです。

ダイちゃんにしろ、キジトラさんにしろ、足がこんな深く沈むはずがありません。

もっと重いモノです。

近寄ってみましょう。

 

安定した歩幅。ゆっくり歩いていたんですね。   足跡はチョキの形。

f:id:kaedeya:20190212124315j:plain
f:id:kaedeya:20190212124333j:plain

 

偶蹄類ですね。てことは…?

もしや、いいい、イノシシ?! ((((°△°;

山近くの畑には、よく出没すると聞いていましたが。

ついに、こんな村の端っこまで下りてきたんですか?

こわいこわい!

イノシシはイカン!! 追いかけられたら逃げ切れる自信はありません。

 

ぼーぜんと眺めていると、そこに運良く(先方にとっては運悪く)

お向かいにお住まいのリーダーさんが一仕事終えて帰っていらっしゃいました。

            ※本当の名称は『組長』。村落には5軒程度単位の隣組的な組織が存在します。

ラクターにご乗車のところ、わざわざお呼び止めして見てもらいました。

 

「これは鹿やな」

 

一発即答です。

足跡は一頭分。

畑の中をためらいもなく通り抜け、田んぼの方へ向かっているという。

鹿も農家にとっては害獣です。作物をやられます。

「ん?」

リーダーさんが何かに気づいたようです。

      「ミカンが散らばっとるな…」

f:id:kaedeya:20190212130208j:plain

あ、すみません。

その犯人は私です \(°▽°;

木から落ちたミカンをばらまいておけば、鳥さんが食べるかなーと。

ついでに、地面にいるイモムシっぽいものも食べてくれるかなーと。

 

結局うちの畑に被害はありませんでした(当たり前)。

鹿は悠々と畑を素通りして、何もない田んぼに出て、山に帰ったようです。

 

被害が出ていたらこんな悠長なことは言ってられませんけど…。

夜かな? 明け方かな?

寝静まった村の中を、一頭の鹿が歩いているところを想像しました。

ゆっくりゆっくり。

それはまるで、村を守る神さまが鹿の姿を借りているようで。

とても幻想的な景色です。

 

願わくば、山に動物たちを養うだけの恵みがありますように。

人と野生の生き物たちが、お互いの生活を脅かすことなく、共存できますように。

 

f:id:kaedeya:20190212131841j:plain