やれることだけやってみる

マイナスからの畑作り。草と戦い、疲れたら猫といっしょに昼寝をします。

我が師の本

草に埋もれて咲く芙蓉の花。

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本日もはんなりと家族から《外仕事自粛令》を出されました。

《禁止》→《自粛》と、昨日より程度が軽くなっております。

ちょっとくらいいいかも、と思ったのですが、

猫トイレのお掃除をしたら、汗が噴き出して目眩がしたので《自粛》しました。

 

こんなときこそ、心静かに読書など。

 

   \ 恩師の著作です/

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これが遺作になってしまいました。

初めての本『天竺花語り』が出版されたとき、

 

「ものを書いていると、他人は色々言うでしょう」

「でも、書きつづけてください」

 

と励ましてくださった方です。

草と戦っている今なら、きっと深い理解ができるに違いありませ…

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……(/_;)

 

文字から先生の声が聞こえてきます。

もっと早くに読了したかった。

そして、内容についてお話ししたかった。

 

^ー_ー^ なんで、よまなかったの?

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さっきも言いましたが、本を開くと先生の声が聞こえてくるのです。

先生のお声は穏やかで、引いては寄せる波のよう。

ふと気を抜くと、意識がさらわれてどこかに行ってしまうのです。

 

この書は、先生が畑を始めたことがきっかけで生まれたようです。

今の私と同じように草と戦い、敗北を喫していた先生。

そこに、和辻哲郎さんがおっしゃった言葉が立ち上がってきます。

「ヨーロッパには雑草がない」

 

先生の頭の中に居座ってしまった『草』たちは、

心理学というフィールドで長年研究活動を続けてこられた先生の手によって、

美味しく料理されました。

 

ひたひたと死が迫る病床にありながら、先生は語ります。

 

なぜ日本人は勤勉性を失うことがなかったのか。

一時的な無力感に陥ることはあっても、なぜ立ち上がることができるのか。

 

日本人の勤勉性を説明するモデルの根底に、雑草との戦いを置いて。

歴史を旅し、世界を巡り…。

 

…『フン族の侵入』と『ゲルマン民族大移動』?

 

大西洋の海流図まであるよ…(ー_ー;

 

どこまで行くんですか、先生。

 ※ふと思い出した→ 旅に病んで夢は枯野をかけ廻る 芭蕉

 

最後の方で、

心理学者・教育者として、これから危惧される事態をそっと示しておられます。

その事態に対処するため、失ってはいけないのは

『待つ力』

人を相手にするとき。人を育てようとするとき。

必要とされるのは、

『待ち、耐える』

という資質。

 

今、ニュースで取り上げられている事件を思い出してみると、

本当にそうだなあ、と思うのです。

 

 

ーおまけ・本日のねこー

 

待つ。

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待つことにより得られるものがある。

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耐える。

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※このあと、チビたんは【ねこねこミルク】を飲むことができました。

 

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日本人と雑草: 勤勉性を育む心理と文化