2021年2月16日。プロ棋士の藤井聡太さんが、卒業まであと少しというところで高校を自主退学しました。
『あと少しで卒業できるのに、もったいない』と思った方も多いでしょう。けれど、棋士として活動するためには『高校生活に費やす時間がもったいない』のかもしれません。対局スケジュールもびっしりつまっていることでしょうし、実際『よくここまで続いたなあ』と思ったりもします。
▇ 高校進学率 98%
「みんな持ってるもん」・「みんながそう言ってるもん」というときの『みんな』はまるであてになりません。しかし高校に関しましては
「みんな行くんだから」
この表現が説得力を持ちます。お子さまや保護者のみなさまのプレッシャーになります。勉強が嫌いでも、経済的に苦しくても、とりあえず高校だけは卒業しないといけないというのが世の風潮です。
▇ 高校卒業資格は必要?
高校を中途退学した若者に対する内閣府の調査があります。
*高校を辞めたことを後悔していますか?
はい 23.7% いいえ 46.9%
どちらともいえない 28.7%
*高校卒業資格は必要だと考えましたか?
中退前:はい 75.8% いいえ 24.1%
中退後:はい 78.4% いいえ 21.3%
◇資料:https://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/school/shiryo.html
高校を退学する理由はさまざまです。
高校卒業資格が必要になるかどうか、は『何をするか』によります。技能試験を受けるのに必要だったり。働きたいところが『高卒以上』じゃないと採用されなかったり。高校を卒業しておけば、将来の選択肢の幅が広がるのは確かです。実際、中退してから学歴の壁にぶつかった方も大勢いるはず。それが中退後の『78.4%』という数字になって表われているのでしょう。
▇ 優先順位はどうなるか
例えば、プロの棋士に高卒の資格はいりません。むしろ若いうちが勝負です。年齢を重ねてからでは得られないものがあります。そういう職種はわりとあるような気がします。芸術やスポーツ、伝統技能などの分野も含まれるのではないでしょうか。せっかくの才能が発揮されないまま埋もれてしまうのは、本人にとっても不本意でしょう。大きなことをいえば、社会の損失です。
『そのとき』・『何を』優先させるか。本人が納得できる道を選べるよう、周囲の大人たちもしっかりと考えて、話し合って、サポートする……。現実には、なかなか難しいですが。
▇ 高卒資格取得に年齢は関係なし
高校入学に年齢制限はありません。意欲があって、学力検査を受けて合格さえすれば入学できます。努力と学資は必要ですが、卒業要件さえ満たせば卒業もできます。諦める前に、ぜひチャレンジを。
※卒業要件につきましてはこちらをご参照ください。
▇ 単なる通過点にしないでね。
テレビのクイズ番組などをちらっと見たりしますと、教養分野につきましては、マニアックな問題じゃない限り、小中学校で学んだ知識で答えることができます。まあ、大人になるまでに忘れてしまうんですが。せっかく高校に通うのなら、しっかり脳みそを活動させて自分を磨き、楽しく充実した時間を過ごしてくださいね。
ちなみに『高校生白書(高校生新聞2017)』によりますと、入学後に(勉強以外で)力を入れて取り組んでいるのは『学校行事』だそうですよ。
◇こちら:https://www.koukouseishinbun.jp/articles/-/3615
この記事を拝見すると、塾に通っている生徒さんは意外に少ないですね。3割程度ですって。まあ田舎ですと、学習塾そのものがないんですけどね。
久しぶりに真面目なことを書いてしまいました。内容にまとまりがなくてすみません。では、今回はこれにて御免。
^・ω・^ ニンゲンが書き逃げしました。