やれることだけやってみる

マイナスからの畑作り。草と戦い、疲れたら猫といっしょに昼寝をします。

【猫の変形性脊椎症】ダイちゃんの背骨事情

キンカンが美味しく色づいたある日のこと。

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猫家族はいつものようにモリモリとごはんを食べ、

それぞれ思い思いに寛いでおりました。

家の中を片づけたら、私はちょろりと外作業。

 

^ーωー^ あったかいの。

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日向ぼっこ猫を眺めながら、

キウイ棚に被さったヘクソカズラのツルを取りました。

 

時間にして40分ほどでしたか。

ダイちゃん、サバ、戻りますよ(°▽°

^・ω・^  はーい。

 

猫たちの足取りも弾む、おやつの時間。

おや、ダイちゃんの歩みが遅いですね。

どうかしたのでしょうか。

撫でると、抱えけりけりガブリエルをくらいました。

喉ゴロゴロなし、爪出しっぱなし。

機嫌がよくないようです。

おかしい…(°_°;

 

洗濯ネットを取り出し、いつもの獣医さんへ。

来院理由を説明しました。

 

【気になること】

・動きがいつもより鈍い気がする。

・機嫌が悪いような気がする。

・実は10月に18日間ほど外泊。

・昨日と一昨日も家を空けていた。

 

体温計をおちりにぷすっ。触診そして採血。

体重5.2㎏。平熱。特にケガもなさそう。

獣医さんがいつもおっしゃいますが、

「平熱なのはやっかいです」

診断が難しいから。

原因を推測するのも困難なのです。

しかし獣医さんには思い当たることがあったらしい。

レントゲン撮影をしてもらいました。

 

獣医さんと女医さん、おふたりが映像を検証。

「えっ、この子まだ若いよね」

女医さんの声が聞こえました。

不安ですが、この病院でダメならどこでもダメです。

じっと待ちます。

そして結果が出ました。

ダイちゃんの動きが鈍かった、その原因は…。

 

「食べ過ぎです」

 

………は?

とりあえず、心を落ち着けて拝聴しましょう。

 

▇ X線写真解説

1.ダイちゃんの内臓。

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パッと見て分かる方はさすがです。

線で囲んでみましょう。

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胃袋が通常の2倍に膨らんでおります。

   ◇ 医学的な診断名:胃拡張。

朝食から約2時間。

食べたものがまだ胃にとどまっております。

猫は食べた物がお腹の中に滞在する時間が比較的長いそうです。

それを考慮しても、これは滞在時間が長すぎる。

食べ過ぎが胃に負担をかけ、活動を阻害していました。

そういや他猫の食べ残しを全部片づけていましたっけ。

「人間と同じですよ」

動きが鈍かったのも、何となく機嫌が悪かったのも。

お腹が苦しかったからか…(ー_ー;

 

それはそれとして。

「若いのに」とか聞こえたのは何でしょう。

こちらも解説していただきました。

 

2.ダイちゃんの背骨。

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ダイちゃんは元ノラ。

生まれつきの骨の変形、骨折して自然治癒した肋骨。

いろいろあります。

撫でると肉の内側にゴツゴツした感触があります。

今回新たに発見されたのは、脊椎間のブリッジ。

拡大してみましょう。

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本来なら離れている骨同士。

それを浅いU字型の骨がつないでいます。

   ◇ 医学的な診断名:変形性脊椎症

 

完全につながっておらず、細い骨が飛び出していることもあります。

それらは『棘状の突起』『骨棘』などと表現されます。

人間やワンコさんにも見られる、高齢者に多い症状です。

若くても起こります。体質としか言いようがありません。

どうなりますか?(°△°;

 

◇ 変形が起こっている部分

 ・体がかたくなります(←猫なのに…)。

 ・筋肉痛になりやすかったり。

 ・寒さが厳しくなると痛むかも。

 

寒い朝、お布団から起き上がろうとして

あいたたたた。

そういう感覚でしょうか。

『変形性脊椎症』をネットで調べますと重篤な症例が出てきます。

けれど、これOnlyだと無症状なことも多いらしいです。

 

女医さんがおっしゃいます。

「この子はこう見えて百戦錬磨だから」

長期間、お出かけするのも

「ナワバリを守っているのね」

しかし同じナワバリ内にはシロとウシネコが。

猫という枠からはみ出した、絶対勝てない2強がいます。

「ダイちゃん、戦わないでええ!」

ダイちゃんが留守の間に、よそサバが出没。

サバが追い回され、家の中に猫んちょをされました。

「ダイちゃん、お家を守ってええ!」

 

またいろいろ勉強させていただきました。

獣医さんがおっしゃいました。

「飼い主さんの感覚は正しいです」

気になったら来院してどんどん話してほしい、と。

そうすれば未然に防げることもあるし。

結果としてお財布にやさしい場合もあり得ます。

 

で、先生。本当のところは。

「食べ過ぎです」

食べても食べても食べ足りないダイちゃん。

愛情不足なのかなあ。

猫に構い過ぎはいけませんが、一緒に住んでないからなあ。

つい引け目を感じておやつをあげてしまうのです。

適度な距離。ときどきギュッ。

食べ物を愛情の代替にしてはなりません。

 

病院から帰って、また畑へ。

ダイちゃんの機嫌は直っておりました。

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胃が動いてきたのですね。

よかったよかった。

ほ~ら、キウイのツルだよ~ん。

 

^ーωー^ ダイであそばないで。

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寒さが厳しいと痛むかも、と聞きましたので、

離れのあちこちにあったかグッズを置きました。

ホットカーペットなどは使えませんので毛布とか。

 

^・_・^ じゃまっけ。

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ふんわりマットを詰め込んだ小さめのダンボールとか。

^・ω・^ おやつはまだですか?

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無視ですか。まあいいです。

気が向いたら使って下さい。

おやつにつきましては、量を控えようと思います。

 

^・ω・^ あそこが開くとおやつが。

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引き出しを見つめるダイちゃんに耐える。

これも修行。お互いに修行ですよ。

エンドレスな我慢大会開幕です。

 

人間も食べ過ぎに注意の季節です(°_°