以前にこんな記事を書きました。
コミックス『聖☆おにいさん』18巻のひとコマより。
*聖アンデレさんのセリフ
『聖アンデレの日』に
マッパで竈に顔だけつっこんで祈られるの…
全然かわいくないんですよね…
これがあまりに強烈だったので、
なにこれ、どこの国?(°_°;
と、調べようとしたのでした。
その結果、
さっぱり分からん(°_°;
途中で投げました。
ところが、このシーンが気になる方は大勢いらっしゃるようで。
こんな中途半端な記事が、ずっと検索されています。
これはいけません。
きちんと完結させなくては。
というわけで、県立図書館に行って参りました。
コミックスを持参し、司書さんの前で例のページをめくり
レファレンス、一丁! \(°▽°
良縁を望む女性が、聖アンデレの日にまっぱで竈に顔をつっこんで祈る。
この風習はどこの国のものなのか。
司書さんに文献を探していただこうという魂胆です。
レファレンスを申し込んで、2日後。
司書さんから連絡がありました。
「これかな、と思うものが見つかりました」
なんと迅速な対応。
通常は検索していただくのに2週間ほどかかるのに。
マッハなレファレンスをありがとうございます。
司書さんが見つけて下さったのはこの書物。
※注:商品リンクです。
『性学事典』
編集:ウィーン性科学研究所 /翻訳: 高橋 鐵
「性科学」という分野を初めて知りました。
興味深い話題がてんこもり。
そしてア行のところに「アンドレアの夜」という項目がありました。
言語によって発音が異なりますが、同一人物です。
詳しくは実際に読んでいただくとして。
ざっくりと要点だけ。
*聖アンデレさんは、ロシアの保護神(守護聖人)。
*アンドレア祭の夜には、未来の夫の幻影を見ると信じられていた。
未来を見るための儀式が『マッパde竈』。
行なうのは娘さんです。
【儀式の手順】
1.暖炉の前に鏡を設置しておく。
2.乳香を部屋中に薫らせる。
3.真夜中、一糸まとわぬ真裸になって聖アンドレアの名を唱える。
4.暖炉の前に置いた鏡の中を覗く。
このときには鯛をお供えするらしいです。
アンデレさんが元漁師だからでしょうか。
この謎の儀式について、ウィーン性科学研究所はこのような見解を述べています。
マリアさま…、かなあ(ー_ー;
キリスト教は、教えが人々に受け入れられやすくなるように、
土着の女神さまをマリアさまと融合させていきました。
「この女神さまとマリアさまは同じ人(神)なのですよ」
古代から崇められてきた多くの女神が聖母マリアと同一視されるようになりました。
はてさて。
娘さんたちは、誰に祈りを捧げているのでしょう。
アンデレさんか。マリアさまか。それとも…。
*資料挿絵『性科学事典』p.25より
18世紀の銅版画。
もとは博物学か何か、書物の挿絵だったのかな。
やはりインパクトがすごいです。
娘さんの意気込みが伝わってきます。
鏡はどこだ。
^ーωー^; 人間のすることは分からない。
聖アンデレ、竈、マッパ。
このテーマに関する私の自由研究はここまでにいたします。
今週のお題「自由研究」