できれば、もう会いたくないと思っていました。
マンソン裂頭条虫よ、いい加減にしてくれ。
*注『マンソン』は人名です。
名称が長いのと『裂頭条虫』という文字を余り見たくないので、
こちらでは『マンソン』と表記させていただきます。
マンソンさん、申し訳ありません。
おとなしく運ばれるダイちゃん。
《マンソンの一生》
1・卵がケンミジンコに食べられる。
2・ケンミジンコがカエルに食べられる。
3・カエルがヘビに食べられる。
4・カエルやヘビが猫や犬に食べられる。
5・猫や犬のお腹で育ち、卵を産む。
《マンソンの成長》
ケンミジンコ(第一中間宿主):卵が孵化します。
カエル(第二中間宿主):幼虫が成長します。
ヘビ(待機宿主):幼虫は成長しません。
猫や犬(終宿主):幼虫が成虫になります。
なぜ私はマンソンについて調べているのか。
自分のためです(°_° g
マンソンについて記事を書くのは、これで三度目。
うちの猫たちはそれだけお医者さんの世話になっているのです。
不安があります。
その不安を解消するため、イヤですが向き合おうと思います。
ひょこっと猫を拾ってしまった方や
飼い犬をお散歩させる方々の参考になるかな。
Q1.猫は大丈夫なのか。
A1.少しくらいなら大丈夫。
宿主が死んでしまっては元も子もありません。
寄生虫にとっても死活問題です。
症状が現われないことも多いです。
たくさん住みついたりすると、症状が出やすいようです。
★主な症状:栄養不良・下痢・軟便。
しかし、命に関わる問題ではないからといって
猫のおちりから『ピロ~ン』には何度も遭遇したくありません。
診察台の上のダイちゃん。
Q2.猫から人間への感染は?
A2.ありません。
猫から排出された便に卵が入っていたとしましょう。
それが何かの不運で口に入ってしまったとしても、
感染することはありません。
マンソンのライフプランに人間は不要なのです。
人間がマンソンに感染した例はありますが、
*川魚を生食した。
*ヘビをお刺身にして食べた。
というものです。
症例について詳しく知りたい方は、調べて下さい。
Q3.私のお財布は大丈夫か?
A3.大丈夫ではありません。
ダイちゃんにはひどい下痢の症状が出たため、
獣医さんで虫下しを注射してもらいました。
マンソンはしぶといので、お値段もお高い。
そしてダイちゃんはでかい(6.84㎏)。
虫下しの量も他の猫さんたちより多くなります。
お腹の中で虫が溶けるタイプの薬なので、
ピロ~ンを見なくてすむのだけが幸いです。
お会計中、待合室でくつろぐ。
診察後、獣医さんに
「この子は好き嫌いある?」
と尋ねられました。
ダイちゃんはどんなカリカリでも食べます。
そのように答えましたらば、
「下痢にいい食事」
今まで拝んだこともない、
素晴らしいカリカリを頂戴しました。
毎月何かでお世話になっていますから。
さすがに哀れに思し召しなのでしょう。
この世は善意に満ちています。
ありがとうございます。
大切に与えます。
ポンポン不快なダイちゃん。
帰宅後、ダイちゃんは広大なトイレを求めてお外へ。
目がしょぼしょぼですね。
弱々しく鳴きながら歩き回っていましたが、
一日たって少し元気になりました。
お腹の調子が戻るまでには、もうちょっとかかるかもしれません。
※マンソンとの出会い ↓