ノラ猫社会では、同じような時期に子を産んだ母猫たちが、
一緒に子育てをすることがある。
《共同保育》
オス猫による《子殺し》から、自分の子を守るためだ。
子育て中のメス猫は、オス猫の求婚を受け付けない。
オス猫は、意中のメスに振り向いてもらうため、彼女の子どもを殺す。
子どもさえいなくなれば、メス猫はオスの恋を受け入れる。
《猫の恋》
春の季語だが、猫の発情期は長い。
夏の終わりまで続く。
日照時間と関係があるらしい。
初夏に産まれた子猫たちが乳離れして、子育てがひと段落すれば、
すぐにまた新しい命を宿すこともある。
《キトンブルー》
子猫の青。
ブチさんの子たちは、離れ屋に来たとき目が青かった。
生後一ヶ月くらいまでは、子猫の目は青みがかってみえるらしい。
猫に関する知識がどんどん増えて、猫に詳しくなっていく。
※ほんのりキトンブルー
☆☆☆
猫屋敷になってしまった離れ屋で、途方に暮れた
これから先、どうしたらいいのだろうか。
動物愛護センター、保健所…。あちこちに相談してみた。
子猫ラッシュのこの季節、公的機関はどこも忙しいようだ。
増えすぎたノラ猫に困る地域からの訴えが、どっさり。
猫保護活動をしているボランティアさんに相談するように言われた。
当然、ボランティアさんもみな多忙。
アドバイスだけ、いただいた。
1・母猫たちの避妊手術をしましょう。
2・子猫たちの里親を探しましょう。
課題はたった二つ。
どちらも実現困難に思えた。
母猫たちは人間を全く信用していない。捕獲できるのだろうか。
生後2ヶ月弱(推定)の子猫たち。
この子たちを母親から引き離して、人間に馴さなければならない。
助けてくれたのは、近しい人たち。
それから、ずっと付き合いのある獣医さんだった。
子猫は全部で七匹。
「人間ってなんだかいいな、って思ってもらえるように頑張って」
獣医さんに励まされた。
里親さんが見つかっても、人間嫌いではどうしようもない。
ごはんを食べているとき、寝ているときを狙って、
後ろからそっと撫でてみる。
ものすごく
迷惑そうな顔をされた。
☆☆☆
※努力はしました。
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